【落語初心者の方へ】おすすめの落語「バールのようなもの」立川志の輔

こんにちは、MASAKIです。

今日は落語初心者の方へおすすめの噺を紹介したいと思います。
落語に興味があるけど、「どの噺からきけばいいのかわからない」「落語は難しそう」という方向けの記事です。

さて、本記事で紹介するのは立川志の輔師匠の新作落語バールのようなもの」です。あらすじと個人的なおすすめポイントをご覧ください。

バールのようなもの」のあらすじ

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主人公はっつぁんは、ニュースを見て「バールのようなもの」という表現に疑問を持つ。
ご隠居さんとの問答の末、「バールのようなもの」とは「バール」ではない何かだと納得したはっつぁんは帰途につく。
帰宅後、カミさんから「また妾のところに行ってきたのか」と詰められる。
誤解を解こうと弁解するが前科があるため、取り合ってもらえず、付け焼き刃の知識で「あれは妾じゃない。妾のようなものだ」と答えます。
これを聞いたカミさんはますます激高し、はっつぁんを殴ります。
家を飛び出したはっつぁんは再びご隠居さんの家に行き…

といった感じです。
このあとの展開はぜひ実際に聞いてみてくださいね。

おすすめポイント其の一「ご隠居さんの知ったかぶり具合」

バールのようなもの」は「生煮えの知識をもとに、自分を正当化しようとしたら痛い目を見る」という教訓を面白おかしく描いた噺といえますが、
その知識を授けるご隠居の知ったかぶり具合が度を超していて笑えます。

ご隠居と聞くと、いかにも達観していて何でも知っている知恵袋的存在と思いがちです。
しかし、実は落語の世界では物知りな側面を持つ一方、知ったかぶりな一面も併せ持っているのです。

例えば、冒頭の場面ではこんなやりとりがあります。

はっつぁん「キリンの首はなんであんなに首が長いんですかね。」
ご隠居はそんなの決まっているだろうという様子でこう答えます。
ご隠居「それはおまえあれだろう。頭があんなに高いところにあるんだから。仕方ないだろう」

負けじとはっつぁんが続けます。

はっつあん「蚊に刺されるとなんでかゆくなるんですかね。」
そんなこともわからないのかというようにご隠居が答えます。
ご隠居「なんでっておまえ。かゆくならないとどこをかいていいかわからねえじゃねえか」


いや、逆ー!
因果関係が全部逆なんですよご隠居さん!
これはもはや知ったかぶりというかもはやハッタリですよ。
納得するはっつぁんもはっつぁんですがね。

おすすめポイント其の二「笑いっぱなし」

この噺、というか立川志の輔さんの大半の落語に共通しているのですが、もうほんとずっと笑いっぱなしです。
上のような小ボケみたいなものがずっとつづくイメージなので、初めから最後まで心がつかまれっぱなしになります。
構成もしっかりしており、スッキリとしたオチを味わえます。
予備知識がなくても楽しめるので、落語初心者の方に自信を持ってオススメできる一席です。

 

おまけ:「バールのようなもの」の元ネタ

実はこの「バールのようなもの」には元ネタがあります。
それが清水義範さんの著作「バールのようなもの」です。
ご興味のある方は是非ご一読ください。

 

志の輔師匠の落語をもっと聞きたいという方はDVDボックスも発売されていますのでどうぞ。

 (バールのようなものは音源化されていないようなのでご了承ください)

 

落語に関する入門的な本を読んでみたいという方はこちらの記事もどうぞ。

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